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作品概要
第三章 死の彷徨
組織が解体され、地獄の戦場にたった一人で放り出された。十代の少女たちが突然、自らの運命・生命に直接責任を持ち、向き合わなければならなくなった。3月の動員から90日間の犠牲者が19人に対し、解散命令後わずか数日で100余名が亡くなった。生存者がなかなか語れなかった人間の実相が凝縮している。
照屋信子 パニック状態
照屋菊子 お父さん、お母さん、神様、助けてください
石川幸子 水が飲みたい
比嘉文子 友達を一人残し
謝花澄江 砂浜いっぱいの死体
宮城信子 もし手榴弾があったら
大見祥子 お母さんに会ってから死にたい
大城信子 無言
城間和子 捕虜は恥じではありません
前野喜代 一緒に死なせてください
島袋淑子 俺には君たちは殺せないよ
宮城喜久子 青い空の下をもう一度大手を振って歩いてみたい
宮城ルリ 生きたかった、それを今私に伝えてくれと言っている
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