報告 特別上映会 「ひめゆりの風」
~Cocco・柴田監督・元ひめゆり学徒と共に~
みんなで観よう 映画『ひめゆり』
はじめに
2007年8月15日、16日、戦後62回目を迎える終戦記念の日、東京・新宿区四谷区民ホールで、ひめゆり学徒の生存者、 島袋 淑子さん、宮城喜久子さんをお招きし、映画「ひめゆり」の特別上映会、“ひめゆりの風”が開催されました。
イベントに参加できなかった皆様へのご報告も兼ね、上映会の様子をご紹介します。
左から 柴田監督 宮城喜久子さん
島袋
淑子さん Coccoさん
今回のイベントには、映画『ひめゆり』の誕生からずっと応援してくれている沖縄出身の歌手Coccoさんもボランティア参加しました。映画の上映後、柴田昌平監督の司会で4人のトークが行われ、戦場を生きたお二人と、戦争を知らない会場の皆が一つになった、心に響く時間となりました。トークの後、Coccoさんとギタリストの長田進さんの二人による、ミニライブが開かれました。Coccoさんは、「ひめゆりのおばあ達に笑ってもらいたかったから」とカバーした歌、『お菓子と娘』を宮城さん、島袋さんの前で披露。心のこもったミニライブに会場は暖かい空気に包まれました。Coccoさん、長田さん、ありがとう。20代、30代の若い世代を中心に、2日間で900名近くの方が参加しました。
〔日時〕 2007年8月15日(水) 16時開場/16時半開演
2007年8月16日(木) 13時半開場/14時開演
〔場所〕 東京、新宿区四谷区民ホール
〔プログラム〕 第一部 映画「ひめゆり」上映会
第二部 トーク 島袋淑子さん(ひめゆり学徒生存者)
宮城喜久子さん(ひめゆり学徒生存者)
Coccoさん(歌手)
柴田昌平監督
第三部 Coccoさんミニ・ライブ
____ 参加された皆さんの想いを一部ご紹介します。
島袋さん 「戦争に巻き込まれるとは夢にも思いませんでした。“知らない”ということは恐ろしいことだ。本当にこれが正しいか、何が間違っているか、それを知って欲しい。」
宮城さん 「人間の一番の全ての原点は命です。特に若いみなさんが命を大事にして頑張ってくださったらと思います。でも、一つだけ条件があります。平和じゃないと生きられないのです。」
Coccoさん 「今わからなくても、今怖いと思っても、今避けようと思っても、今、若い人が知るべきなわけ。知ってたら、いつでもいい、思い出すのは。ただ、知っていて欲しい。でもあんな経験してない私たちには絶対わからないわけだし、ピンと来ないからといって罪悪感を感じないで欲しい。」
様々な想いが語られ、その思いを受け止め、笑いながら泣きながら考え、会場全体が平和を願う思いでいっぱいになった時間でした。閉演後も立ち去りがたい多くの方が列をなし、宮城さん、島袋さんに今日感じた思い、感謝の気持ち、自分の決意を伝えていました。
ロビーも若い人でいっぱい。それぞれの気持ちをアンケートに残して下さり、数百枚に上る感想が寄せられました。
_______ 以下、アンケートから
「見て終わりではなく、これが始まりになるようにしていきたいです。」 (25歳 女 神奈川)
「来年、子供が産まれます。戦争を知らない私たちが、更に戦争を知らない世代に何を残して、何を感じてもらえるか。それを考える良い機会になりました。」 (31歳 父 兵庫)
この2日間のイベントが、知る事、考える事、自分から何かをしようという思いの、きっかけとなったように感じます。
尚、今回のイベントは、出演者始め映画の応援をしてくれる皆さんが、ボランティアで参加し作り上げました。手弁当で特別上映会“ひめゆりの風”を支えてくださった皆さん、イベントに参加して下さった皆さん、そしてご応募頂いたたくさんの皆さん、ありがとうございました。
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